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masamode 日記

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2008年03月 アーカイブ

ファッション展

Judith Clark著の「Spectres: When Fashion Turns Back」について。

ロンドンのビクトリア&アルパート(V&A)で開催されたファッション展のカタログを兼ねた本です。視覚の原理から、ファナキストスコープなどの映像の原点までを解説し、そこから構成主義の建造物を紹介、そして視覚の遊びへ展開しています。最後にサーカスやファンタスマゴリアなどのショーを説明し、いかにファッションデザインがこれらから影響を受けているか、そして演出として総合的に考えるべきかをまとめています。実際に展覧会の演出でも、単に服を展示するのではなく、視覚の遊びを取り入れ,空間と場を服のデザインの一部として演出したところが斬新です。展覧会をデザインする上で、非常に参考になります。


萌え

今日は日本のポップカルチャーがお題です。森永卓郎著の「萌え経済学」を紹介します。

「萌え」。いまや日本のオタク文化は世界に伝播しています。この本では、「萌え」がいかに大きな産業であり、今後発展するかを解説しています。そろそろJポップカルチャーもピークを超えつつあるという意見を聞きますが、どのようにしたらsustainable(持続可能)にできるのか。ここが挑戦ですね。MOEがoxfordなどの辞書に載るようにがんばらないと!


SIGGRAPH ASIA

シンガポールから帰国しました。
SIGGRAPH ASIA2008がいよいよ本格始動します。すでにwebサイトで論文募集も始まりました。開催は、12月10-13日です。シンガポールが成功することは、翌年2009年の横浜開催にとっても非常に重要です。

委員会は、ニャンヤン工科大学(NTU)のゲストハウスで行われました。立派な設備で、うらやましい限りです。
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夜は、ダウンタウンに移動して夕食をしたのですが、面白い飲み屋を発見!
クリニック(病院)という名前のとおり、椅子は車椅子、照明は手術用照明、とあらゆるものが病院グッズです。
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生活に身近なデザイン

今日の1冊は、Paola Antonelli著の「Humble Masterpieces: 100 Everyday Marvels of Design」です。

この本では、100の生活に身近なデザイン用品を紹介しています。綿棒、コルク栓、安全ピン、バーコードなど。ビジュアルで楽しい本で、デザイン創造性が刺激されます。


ダブルスクリーンのタッチジェネレーション

今日は、細川敦著の「なぜ大人がDSにハマルのか?」を紹介します。

タッチジェネレーションとゲームのコモディティ化がDSの社会へのメッセージです。もっと生活に密着した「遊び」が求められ、その流れにゲームも適応していくことをビジネス視点から解説しています。

日本国民の生活必需品になり始めているDS。その魅力とビジネス戦略が解き明かされます。


VFX

今日の1冊は、Billy Garfield Woody II著の「Exploring Visual Effects」についてです。

この本は、特撮(VFX)の様々な手法を入門的に解説しています。ミニアチュアの作り方、コンポジット(合成)の実践などについて書かれているので、撮影現場で何が重要かを理解するために役立ちます。最近デジタル技術で全てをやろうとしますが、ミニアチュアとの組み合わせによる映像制作によるリアリティの追求は、ハリウッドでも日常的です。


Rich Gold

今日は、Rich Gold著の「The Plenitude」です。

この本の著者はRich Goldですが、Richard Goldsteinというのが本当の名前です。リッチな金という遊び心あるペンネーム。

Gold氏は、科学者、アーチスト、デザイナー、エンジニアという4つの活動をしてきたマルチタレントな人です。また、彼はMills Collegeの大学院で音楽を学び作曲家としてのバックグラウンドも持っています。Xerox PARCでは、Marc Weiserとともにユビキタスコンピューティングを提唱しています。さらに、SEGAやMattel社で電子玩具の製品開発にも関わりました。

このような複数の力を有するGold氏こそ、KMD(メディアデザイン研究科)のメディア・イノベータの元祖とも言える存在だと思います。この本は、Gold氏の講演を元に書かれていますがJohn Maeda氏も冒頭で文章を寄せています。


キャラのアニメ

週末なので、楽しい本を紹介します。

「PICTOPLASMA: Characters in Motion」という本で、この本には世界中60カ国以上から集められたキャラクターデザインとキャラクターたちのアニメーションが付属DVDに詰まっています。キャラは、もはや日本がリードしているわけではなく、世界の大きな流れになってきています。


ソウルで発見

今ソウルで流行っているマンガは、やはり日本の「のだめ」などですが、韓国発マンガで人気なのは「食客」だったそうです。新聞に掲載されたマンガだった「食客」は映画で記録的ヒット。そしてテレビドラマにもなっていて、注目!

このほか、ソウルで面白い発見をしました。
まず、Ubiquitous Seoulという街中のインタラクティブ掲示板。
iPhoneのようにタッチパネルで映像や画像を操作します。
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次にスタバ。このスタバは世界でも珍しいそうです。ハングルでStarbucks Coffeeと書いてあります。ブランディングに力を入れているスタバが現地言語表記を許した数少ない例ではないかと思います。

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最後にSsamzie。韓国で人気のキャラをデザインしていて、多メディア展開しているそうです。そして、仁寺洞のそばにSsamzie Marketがありました。このキャラが人気だそうです。子供たちが記念撮影しています。

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触覚

今日は、竹尾(編)の「HAPTIC 五感の覚醒」についてです。

紙をビジネスとしている(株)竹尾が主催したHAPTICという展覧会を元に書籍化したもので、触覚のデザインについて作品とパネルディスカッションで紹介しています。いろいろな触覚を意識したデザイン作品とその技術が解説されているので、参考になります。


創造力とは

Alan Rowe著の「Creative Intelligence」は、創造力とは何か、をテーマに書いている本です。

この本では、Creative Potential Profileという創造性を測るメソッドを紹介し、その方法で4つの創造性に分類しています(intuitive, innovative, imaginative, inspirational)。また、創造性を育成する教育方法についても解説しています。


楽しさの秘密

今日は、Ralph Koster著の「A Theory of Fun」を紹介します

楽しい、ということをいかにデザインするのか。これは、これまで才能のあるクリエイターの秘密のレセピだと思われていました。この本では、ゲームのデザインを中心に、そのデザイン法を汎用的に紹介しています。「「おもしろい」のゲームデザイン」として日本語訳されています。

この本をさらに展開しているのが、Koster氏のwebです。


共感覚

今日の1冊は、Lawrence Marks著の「The Unity of the Senses」です。

共感覚に関する様々な研究を解説した本です。学生のころに共感覚に興味を持ったときに出会った一冊。


デザイン性

今日は、木全賢著の「デザインにひそむ<美しさ>の法則」を紹介します。

この本は、黄金比から始まり、インターフェイスデザイン、アフォーダンスなどデザインの基礎をやさしく解説しています。特に対応付けを考慮したデザインの必要性では、部屋の照明のスイッチの対応付けを無視した配置の場合、点けたい照明をつけるために、スイッチを毎回間違えてしまう、という部分は、自分の家や大学の部屋でも頻繁に体験していることです。


次世代デジタルコンテンツ・シンポジウム

次世代デジタルコンテンツ・シンポジウム
ーオンライン型映像制作コラボレーションと配信のあり方ー

Web2.0時代において、映像コンテンツはどのように進化していくべきか。これまでのパッケージ流通のビジネスモデルや映像制作手法にパラダイムシフトが求められています。本シンポジウムでは、次世代のオンライン型映像制作とコラボレーションの形、そしてそれらコンテンツの配信のありかたについて、講演およびパネルディスカッションを通して考えていきます。

日時: 2008年3月18日(火) 14:00-17:30
場所: 慶應義塾大学 三田キャンパス 南館BF4 ディスタンスラーニング室
WEB:  http://www.imgl.sfc.keio.ac.jp/degital_symp/index.html

共催: 慶應義塾大学 稲蔭正彦研究室
テクノロジードインキュベーション株式会社

講師:
黒田由美(ニフティ株式会社 サービスビジネスグループ)
竹内宏彰(株式会社シンク取締役エグゼクティブプロデューサー)
稲蔭正彦(慶應義塾大学環境情報学部教授)


事前申し込みは下記のアドレスにお名前・所属・ご連絡先をお送りください。
info@www.tsi-info.jp

<事務局窓口>
テクノロジーシードインキュベーション株式会社
(担当:堀田 yoshiko-hotta@tsi-japan.com)


ここまで出来る!ハイビジョンコンピューターグラフィックス

「ここまで出来る!ハイビジョンコンピューターグラフィックス」
活用事例の研究
~日仏交流 150 周年記念イベント CG融合舞台『羽衣伝説』から~

第1部 CG融合舞台羽衣伝説 上映(約90分)
第2部 制作活用事例の研究
★CGメディアコンテンツ振興支援事業の施策について★
井上 悟志(経済産業省メディア・コンテンツ課)
★日仏交流150周年イベントの企画から演出まで★
竹治 政枝(トータルプランニングオフィス総合ディレクター)
★アートとデジタルの融合への挑戦・技術検証★
須藤 正徳(トータルプランニングオフィス総合プロデューサー)
★ミュージカルライブと融合させたハイビジョンCGのパワー★
稲蔭 正彦(慶應義塾大学教授)
★似て非なるハイビジョンCGとライブ舞台を融合させる★
パスカル・ルラン(フランス側CGディレクター・アーティスト)
林田 宏之(日本側CGディレクター・アーティスト)

コーディネーター 天野 昭(月刊ニューメディア発行人)

日時 : 3月17日(月) 14:00 ~ 18:00(受付:13:00)
会場 : (学)日本電子専門学校 9号館(メディアセンターホール)
新宿百人町1-24-20 JR中央線大久保駅南口 徒歩1分
http://www.jec.ac.jp/college/access_no9.html
会費 : 参加費 JAVCOM会員/羽衣プロジェクト/後援団体 5,000円
一般 8,000円
学生 2,000円


トム・フォード

Tom Ford著の「Tom Ford」という大きく、重い本を紹介します。

Tom Fordは、ファッション業界のカリスマ的存在です。グッチを世界的ブランドに押し上げた人ですが、彼が携わっていたプロジェクトをまとめた本です。ちなみに、Tom Fordは現在自分のブランドを持ち活躍中です。


窓と鏡について

今日は、Jay BolterとDiane Gromala著の「Windows and Mirrors」を紹介します。

この本は、SIGGRAPH2000のアートギャラリーのいくつかの作品を通して、メディアとアートの接点を考察しています。タイトルのとおり、作品はバーチャル世界へのwindow(窓)であり、同時にmirror(鏡)であると解説しています。最後の章では、embodied designつまり身体性の重要性について書いてありました。作品と世界との関係性をきちんと考えていくことをあらためて考えさせられた本です。


CGの原点

今日は、私がCGを本格的にやりはじめるきっかけとなった本を紹介します。山本強著の「The 3D Computer Graphics」という本で、当時わかりやすく3DCGのプログラミングを書いた本として注目されCGプログラマにとってバイブルのような1冊でした。

83年に発刊された本で、レイトレーシングのレンダラーをプログラミングするきっかけとなった本です。当時Apple IIを使って球を1つレンダリングしたのですが、数日かかっていたことを思い出します。そして、この本をきっかけに光学に興味を持ち、様々なアルゴリズムを考案しました。85年にMITを去る直前に制作した作品がDreamCloudです。球の半径を乱数で変化させることで霧のような表現を実現しました。Particals手法と名づけて論文にもなりました。

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ズーム

Istvan Banyai著の「Zoom」。

ひたすらズームアウトしていく、という絵本です。Powers of Tenの絵本版ですね。webでも少し紹介されています。


デバイスのアイディア集

今日の1冊は、Barbara StaffordとFrances Terpak著の「Devices of Wonder」です。

さまざまなデバイスでどのようなマジックを演出するかについて解説した本です。だまし絵やマジックランタンなどを網羅しているほか、Perspective BoxやOptical Boxという遠近法とだまし絵を巧みに組み合わせたのぞき穴式の箱なども詳しく紹介しています。長い歴史で試行錯誤されてきたアイディアを知るには、すばらしい1冊です。


スター・ウォーズ

週末なので、楽しい話題を。「The Art of Star Wars」についてです。

この本は、シンガポール・サイエンス・センターで以前開催されたスター・ウォーズの特別展カタログです。ISBN番号がないため、流通していないようですが、絵コンテ、ミニアチュアなどが満載です。見ていてワクワクします。

ところで、ルーカスフィルム社はサンフランシスコの新しい環境で活動をし始めていますが、まるで公園のような優雅な環境です。

Yodaの噴水です!
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公園の中にある学校?という印象。
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トンパ文字

王超鷹著の「トンパ文字」について。

トンパ文字とは、雲南省の奥地の民族が使っている象形文字のことです。象形文字というよりも絵文字に近いので、絵文字、顔文字、smileyの元祖といえるでしょう。

ところで、漢字をトンパ文字に変換してくれる面白いサイトがあります。


幾何学とプログラミング

BowyerとWoodwark著の「プログラマのための幾何学入門」を紹介します。

古い本ですが、CGプログラミング開発をする人には重要な1冊です。スプライン、ベクトル、面積、体積などの解説およびソースサンプルが含まれています。


5.1サラウンドサウンド

今日の1冊は、Tomlinson Holman著の「5.1 Surround sound」です。

映画やDVDで5.1サラウンドサウンドは珍しくなくなりました。この本は、5.1サラウンドサウンドを制作するための収録やミックスのノウハウが書かれています。たとえば、2つのチャンネル間をパンする場合、音量の変化はsin-cosの法則で決定されています。左チャンネルが100%のときの音量と左と右を均等にして音を中央に位置させるときの音量は左右何%にすると同じ音量になるか、という問題です。この考え方を5チャンネル空間に展開することを想像してみてください。


建築と仮想空間

Derick de Kerckhove著の「The Architecture of Intelligence」について。

実空間と仮想空間はどのように違うのか、あるいはどのように融合した設計をするべきかを考えさせられる本です。Relational architecture, connected architectureを提案し、最後にグローバル時代におけるローカル性にも触れています。


生活者の消費

今日の1冊は、DNPメディアバリュー研究チーム+清水聰著の「「コミュニケーション型生活者」を探せ!」です。

この本は、生活者がどのように意思決定をするのかを考え、その視点でどのように情報を活用しているかデータを使いながら解説しています。ライフスタイル分析、消費がどのような要素で決定されるのか、を理解するのに役立ちます。


中国のCool

Li Yu、Cynthia ChanとChristopher Ireland著の「China's New Culture of cool」を紹介します。

目まぐるしく進化している中国のクールなカルチャーを紹介している本です。後半では、衣、食、住のクールな進化を各章で取り上げ、さらにモビリティの章では交通手段が自転車から自動車へのシフトしている実態とケイタイについて人と人のつながりを解説しています。

最近、食の問題、政治の問題で国際社会で問題になっている中国ですが、一方でカルチャーの進化は急ピッチに進化しています。昨日テレビで中国にも日本のメイドカフェが大人気だという取材を見ました。


これから、旅の連続です。体力勝負です。
成田で見つけたこのポスター。5月20日にA380が初運行だそうです。Beyond First Classという個室に是非乗ってみたい!
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パリに着きました。部屋から見える景色。まるで「レミーのおいしいレストラン」のシーンです。
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Natkin教授

今日は、週末ですがProf Stephane Natkinというゲーム研究の第一人者にお会いしました。Natkin教授は、現在CNAM/ENJMINの教授です。
Musee des arts et metiersという博物館に隣接する大学National des Arts et Métiers (CNAM)。この施設を利用したゲーム専門の大学院大学ENJMIN (National School of Video Game and Interactive Media) があります。ちなみに、Natkin教授は、KMDでも非常勤として教鞭をとっていただく予定です。

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様々な乗り物の展示があった
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3月の本

今月紹介した本は、以下のとおりです:

Judith Clark著の「Spectres: When Fashion Turns Back」
森永卓郎著の「萌え経済学」
Paola Antonelli著の「Humble Masterpieces: 100 Everyday Marvels of Design」
細川敦著の「なぜ大人がDSにハマルのか?」
Billy Garfield Woody II著の「Exploring Visual Effects」
Rich Gold著の「The Plenitude」
「PICTOPLASMA: Characters in Motion」
「食客」
竹尾(編)の「HAPTIC 五感の覚醒」
Alan Rowe著の「Creative Intelligence」
Ralph Koster著の「A Theory of Fun」
Lawrence Marks著の「The Unity of the Senses」
木全賢著の「デザインにひそむ<美しさ>の法則」
Tom Ford著の「Tom Ford」
Jay BolterとDiane Gromala著の「Windows and Mirrors」
山本強著の「The 3D Computer Graphics」
Istvan Banyai著の「Zoom」
Barbara StaffordとFrances Terpak著の「Devices of Wonder」
「The Art of Star Wars」
王超鷹著の「トンパ文字」
BowyerとWoodwark著の「プログラマのための幾何学入門」
Tomlinson Holman著の「5.1 Surround sound」
Derick de Kerckhove著の「The Architecture of Intelligence」
DNPメディアバリュー研究チーム+清水聰著の「「コミュニケーション型生活者」を探せ!」
Li Yu、Cynthia ChanとChristopher Ireland著の「China's New Culture of cool」


ヘルシンキでの発見

フィンランドヘルシンキに来ました。ムーミンの地です。ここで、面白いチョコを2つ発見。

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